コーヒー用語辞典

アメリカンコーヒー
本来、浅炒りのコーヒー豆から抽出したコーヒーのことで、味を薄めたコーヒーのことではありません。浅炒りということは、カフェインもタンニンも多く「興奮度の高いコーヒー」ということです。しかし日本ではアメリカンタイプといって単に水を増やした薄めのコーヒーを指すことが多いようです。

アラビカ種
ロブスタ、リベリカ種とともに三大原種の1つです。原産地はエチオピアで、世界全生産量の約70パーセントをアラビカ種が占めています。気候、土壌への選択性が強くて耐病性が弱い種類です。

イタリアンロースト
コーヒー豆の焙煎度合でフレンチローストにつぐ深入りです。

イブリック
銅または真ちゅう製で柄のついたヒシャク型のコーヒー器具。ターキッシュコーヒーをいれる場合に使用します。

エスプレッソ
イタリア語の「急行」という意味で焙煎が深めのコーヒー豆を極細挽きにして、蒸気で瞬間的に抽出したコーヒーです。エスプレッソは濃く旨味が凝縮されており、カフェインは少なめです。

エスプレッソマシン
蒸気圧で本格的なエスプレッソを抽出するためのコーヒーマシンのことです。一般的なエスプレッソマシンにはスチームノズルが付いていて、カプチーノを作るために必要なスチームドミルクも作ることができます。

カフェ・オレ
フレンチローストぐらいの深めの焙煎豆で抽出したコーヒーと温めたミルクを同量で合わせたフランス生まれの飲み方です。(「オレ」とは、フランス語で「ミルクと」いう意味です。)

カフェ・オレ・カツプ
カフェ・オレを飲むため専用の少しおおきめの取っ手のない器のことです。

カフェ・ラテ
エスプレッソの上にスチームドミルクをのせて飲むイタリア生まれの飲み方のことです。(イタリア語のカフェはエスプレッソ、ラテはミルクの意味です。)

カフェイン
コーヒー豆や茶葉に含まれるアルカロイド(含窒素化合物)。興奮、利尿作用があります。一般には紅茶や緑茶の方が多くのカフェインが含まれています。

カフェインレスコーヒー
生豆の段階で90%以上のカフェインを除去したコーヒー。カフェインフリーコーヒーともいいます。

カフェプレス
ポットにコーヒー粉と熱湯を入れ、上から金網フィルターで押し沈めて上部に残ったコーヒー液をカップに注いでつくるコーヒー器具の一種。フィルター部分が紅茶用のカフェプレスより目が細かくなっています。

カプチーノ
エスプレッソの上にスチームドミルクとホイップドミルクをのせて飲む飲み方で、イタリアのバール(立ち飲みコーヒー店)で流行。

キリマンジェロ
ケニアとタンザニアの国境にあるアフリカの山の名前でタンザニアという名前でも呼ばれます。強い酸味と上品な風味。

クロロゲン酸
カフェインとならぶコーヒーの2大成分です。ポリフェノールの一種、だからといって目に良いわけでもなさそうです。植物に一般的に含まれる成分です。近年、抗酸化作用が確認され、各種がんを抑制に重要な役割をはたすと発表されています。

グァテマラ
グァテマラ国で生産されるコーヒーで、コクと甘さ、上品な酸味があります。

クロップ
収穫期別にニュー・クロップ(新収穫品)、カーレント・クロップ(その年の収穫品)、パスト・クロップ(前年度の収穫品)、オールド・クロップ(数年前までの収穫品)に分けられ、ある季節の農産物をさします。

コーヒーの日
社団法人全日本コーヒー協会が昭和58年に10月1日を「コーヒーの日」と決めました。 国民的飲料として定着しつつあるコーヒーの魅力と、すばらしいおいしさを消費者に再認識していただくことを設定目的としています。

コーヒーベルト
南北両回帰線(北緯25度、南緯25度)間のベルト地帯。ここに位置する国々はコーヒー栽培に適した気候、土壌を持っています。(平均気温は約20度で年間大きな温度差がなく、雨量は平均1500〜1600mmで、有機質に富む肥沃土と火山質土壌です。)

コーヒーマイスター
コーヒーに対するより深い知識と基本技術の習得をベースとして、お客様へ豊かなコーヒー生活が提案できる販売員のことです。日本スペシャリティーコーヒー協会が主催する、コーヒーマイスター講座を修了し、認定試験に合格すると認定されます。受講資格は、日本スペシャリティーコーヒー協会会員の企業に勤務し、コーヒー販売(サービス)に従事していることです。

コナ
ハワイ島にあるコナコーヒーの生産地で、コーヒーの名前でもあります。

コロンビア
南米大陸の世界第2位のコーヒー生産国で、ここで生産されるコーヒーを「コロンビア」といいます。適度な酸味、コクがあり根強い人気があります。


サイフォン
ロート,フィルター,フラスコなどからなる浸透濾過式のコーヒー抽出器具です。フラスコに水を入れて加熱するとフラスコ内の水が沸騰し、圧力が常気圧より上がり、管を通して沸騰した湯が上昇して上部のロートに入れてあるコーヒー粉と接触し、コーヒーが抽出されます。

ストレートコーヒー
単品のコーヒー豆で抽出したコーヒーのこと。

炭焼きコーヒー
炭火を熱源として焙煎されたコーヒーで。炭焼き独特のスモーキーな風味があります。

精製
収穫したコーヒーチェリーの外側の部分を取り除き、グリーンコーヒーと呼ばれる生豆の状態にする工程のこと。 生産国により水洗式(ウォッシュド)と非水洗式(アンウォッシュド)があり、精製方法により味わいも異なります。

ターキッシュコーヒー
トルココーヒーともいいます。深炒りのコーヒー豆を極細挽きにして、イブリックという長い柄のついたヒシャク形の器具でコーヒーを煮出して作る伝統的な飲み方です。

ダッチコーヒー
水出しコーヒーともいいます。冷たい水で時間をかけて抽出します。ダッチ」はオランダ人を指す言葉で、旧オランダ領の東インド(現インドネシア)でオランダ人が考案したと伝えられていることからこう呼ばれています。

トラジャ
インドネシア国のスラウェシ島・トラジャで生産されるコーヒーです。

トリゴネリン
トリゴネリンはコーヒーの中に大量に含まれており、加熱するとビタミンBの一種であるニコチン酸を生みます。(ニコチン酸はタバコのニコチンとは全く違う有益ビタミンで欠乏すると神経障害を引き起こします)

ドリッパー
挽いた粉をフィルターで漉し、コーヒーを抽出するドリップ法に使用する器具のことです。

ドリップ
コーヒーの粉に熱湯を注いでコーヒー液を抽出するろ過方式のこと。

トルコ式コーヒー
ターキッシュコーヒー(前掲)のことです。


ネルドリップ
ネル(布)フィルターを使ったコーヒー抽出法です。

焙煎
ローストともいいます。生豆をガスや電気で炒り上げることを焙煎といいます。コーヒー豆は焙煎してはじめて美味しい味がでてきます。

パーコレーター
ポットの中の上部のバスケットにコーヒー粉を入れ熱湯を入れて加熱すると湯がパイプを通って上部の粉と接触することでコーヒーを抽出する器具です。

ハイマウンテン
カリブ海、ジャマイカの中部山岳地帯で生産される高級コーヒー。

ハイロースト
中深煎りのことでミディアムよりやや深い炒り方です。

パプアニューギニア・シグリ
ジャマイカのブルーマウンテン山のコーヒーの苗木を移植して作られたニューギニアの農園(シグリ農園)で生産される高級豆の名前です。

ハンドピック
欠点豆や石などの混入物を一つ一つ手で丁寧に取り除く作業のことです。 (欠点豆はコーヒーの味を損なう原因になります)

挽く
コーヒー豆を粉砕すること。

ブラジル
世界最大のコーヒー生産国であり、この国で生産されるコーヒーの名前です。アラビカ種は、ほどよい酸味と苦味があります。

ブルーマウンテン
ジャマイカのブルーマウンテン山脈の標高800〜1200mの山の斜面のごく限られた地域でのみ収穫され、同じ苗でもここ以外の地域で栽培されたコーヒーには付けられない名前です。酸味、苦味、コク、香りのバランスのとれた最高級豆です。

フルシティロースト
フレンチ、イタリアンにつぐ深入りで、人気のあるローストです。

フレンチロースト
最も深い煎りで強い苦味と独特の香りが楽しめることからカフェ・オ・レやウィンナーコーヒーなどに向きます。

ブレンド
それぞれのコーヒー豆の持っている特徴を生かして混合して新しい味わいを作ることです。○○ブレンドと表示するときは、○○が30%以上含まれていなければならないことになっています。

ペーパードリップ
ペーパーフィルターを用いたコーヒーの抽出法です。

ベトナムコーヒー
金属製の3層式フィルターでコーヒーを抽出します。予めグラスにコンデンスミルクを入れておいて、そこにコーヒーフィルターをのせて淹れます。ベトナムではフレッシュミルクが入手しにくかったので、コンデンスミルクで代用するようになったといわれています。


マンデリン
インドネシアのスマトラ島で生産されるアラビカ種で強い苦味と深いコクが特徴の人気の豆です。

水出しコーヒー
ダッチコーヒー(前掲)のことです。

ミディアムロースト
軽い味わいに向く中煎りのことです。

ミル
コーヒー豆を挽いて粉にする器具で手動式と電動式があります。

モカ
アラビア半島の旧モカ港から出荷されたコーヒーのことです。欧州向けに初めて出荷されたことから、モカはコーヒー発祥の地ともいわれます。エチオピア産では「モカ・ハラー」、イエメン産では「モカ・マタリ」が有名で、優雅な香り、まろやかな酸味があります。

レギュラーコーヒー
普通のコーヒーを「インスタントコーヒー」と区別するためにUCCが作った造語です。

リベリカ種
アフリカのリベリアを原産地とし歴史はアラビカ種より新しい品種です。リベリア、スリナム、ガイアナなどで栽培されますが、香味はアラビカ種に比べると劣り、日本ではほとんどなじみがない品種です。

ロブスタ種
アフリカのコンゴが原産。環境への適応性が強く、栽培しやすい低地向きの品種です。果実はやや小さいのですが安価なのでコーヒーの世界全生産量の20〜30パーセントを占めます。 ほとんどがインスタントコーヒー、缶コーヒーの原料に使われます。

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